先日、某写真雑誌の編集をされている方と話をする機会がありました。この編集の方の元には、自分を誌面でピックアップしてもらいたい若手カメラマンからのBOOK(ブック:作品集)持込がひっきりなしにあるそう。以下、編集の方が話されていたことをかいつまんでご紹介します。
『最近、デジタルカメラやフォトショップの影響で、本当にみんな写真が上手くなっています。多くの人がそれなりのクオリティーの作品をBOOKにしてきます。じゃー、その中の誰を取り上げるかというと、目新しさでも、個性でも、技量でもなくて、圧倒的に際立ったインパクトなんですよね。』
『私は編集者ですから、カメラマンから持ち込まれるBOOKの写真を見る時は、やはりページ構成を考えながら使える写真かどうかを見ています。トップにはこのカットを持ってくることで目を引かせ、中ページではどうゆう構成や流れでいくか。BOOKを見ていて、それが思い浮かびにくい写真ってゆうのは、やっぱり難しいかなーと。』
『エディトリアル(編集)もの向けの写真に求められるものと、広告写真に求められるものは、違います』
『スティルライフ(物撮り)や、ファッションなど様々ある中で、ファッションが一番、需要の割にやりたいという人が多い。競争が厳しいということです。』
『このカメラマンに依頼すれば、予想もしていなかった面白い感じに撮ってくれると期待させるようなBOOKもいいと思います。』
写真学校の先生も、写真教室の先生も、写真撮影の専門家であることがほとんどだと思います。でも、撮影を依頼する側の方々が何を求めているのかを知ることも大切だと思います。編集さん、デザイナーさんはもちろん、アーティストレップ(マネージメント事務所)の方々が、今、何を見ていて、何にこだわっているのか。今後もどなたかのお話を聞く機会があった時は、こちらで公開していこうと思っています。