ギョーム連絡

 

 NY帰りの外苑スタジオOBに、ショックな指摘を受けました。「今の外苑(スタジオ)の人たちは、写真はそこそこ上手だけど、スタジオ(アシスタント)ワークは俺らの頃のほうが出来ましたよ。」

 

また、スタジオをご利用いただくお客様からは、「外苑の人って、みんなマジメで一生懸命やってくれるから助かる~。」という声が聞こえてきます。

 

と、いうことで、今のスタッフの人たちの課題が見えてきました。

 

◎ 写真がそこそこ上手

スタッフフォトを半ば強制的に提出していただいているので、疲れていても、忙しくても、恥ずかしくないレベルの作品を創らなければいけない環境です。そこそこ上手くなるのは当たり前です。もちろん、みんなにはここで満足することなく、もっと遥か高みを目指してもらいたいです。

 

◎ マジメで一生懸命

もちろん、お客様に喜ばれているのは間違いありません。でも、意地悪な言い方をすれば、小心者だからマジメなのです。失敗したり怒られることが何よりも怖いから一生懸命なのです。

 

◎ スタジオ(アシスタント)ワークは…

失敗が怖いから責任を持たなければいけないポジションは誰かに任せたまま。仮に先を読んで率先して行動して間違えたらプライドが傷付くので、常に指示を待ち、言われたことだけを真面目にやっているだけのほうが居心地がいい。これでは、リスクを取って責任を持つことが当たり前のアシスタントスキルが上達するワケがありません。

 

 

 スタッフの皆さんは入社当初、先輩から学び、知識や技術を自分のものにしていくことを求められていました。そんな環境の中では、“明るくマジメで一生懸命”が自分に有利に働くことは間違いありませんでした。でも、研修期間も終わり一通りの基礎を身に着けた後は、「その仕事なら自分に任せてもらって大丈夫です。」と言えるべく、積極的に責任を取れる事を増やしていくことが、それ以降のステップアップには欠かせないことになります。

 

 あなたは自分の撮る写真に、写真を見る目を持った方々からの支持・高評価の手ごたえを感じますか? それなら、スタジオ後はアシスタントにつくことなく、フォトグラファーとしてデビューしてみるのも充分アリだと思います。そのためには、営業についてもしっかり勉強しておいたほうが良いでしょう。

 

まだ、写真に自信を持てない人も、心配する必要はありません。自分の尊敬できる師匠を見つけて、スタジオ後はカメラマンのアシスタントとして、スタジオよりも高いステージで上を目指せばいいのです。

 

 ただし、カメラマンのアシスタントは自分で考え、自分で判断し、行動することで師匠の信頼を勝ち取れるようにならなくてはいけません。いちいち師匠の手や頭や口を煩わせるようでは、“残念なアシスタントの○○さん”というイメージを自分の将来のクライアント(になるかもしれない人達)の前でアピールしているようなものです。

 

 

 あなたの数十年後。それまでの自分の人生を誰かに問われたとき。

「自分のハートを傷付くことから守るために、フォトグラファーは諦めた。」って答えますか? 

 

今、カッコ悪いことから逃げてるほうが、断然カッコ悪いと思います。