聞くところによると、外苑スタジオは業界内でも特に厳しいスタジオとして通っているそうです。まるで、人ごとのように言いましたが、僕自身は当たり前のことを当たり前にやっているだけのつもりなので、今いちピンと来ません。
ただ、いくら当たり前のつもりでも、長年やっていると色々と誤解を生んだり、話に尾ひれはひれがついたりして、話は広まっていくものです。中には、どうしたらそんな話になるのか不思議でならないエピソードまでが、まことしやかに語られているのでビックリします。
今まで聞いた話で一番僕が驚いた話は、「新入社員が入社すると、スタジオの裏山に連れていかれ、その頂上から一列に並んで発声練習をさせられる」というものでした。ちなみに、新宿区にあるこのスタジオに裏山はありませんし、発声練習なんてしようものなら、たちまちご近所からクレームがきてしまいます。
まあ、僕が何と言おうが、所詮マネージャーですので、今日はこの件について中の人である、現役のスタジオスタッフに聞いてみました。題して、『あなたが思う外苑スタジオの軍隊度はズバリ何%?』
軍隊度0%(在籍1年8カ月 男性)
僕の思う軍隊は、規律を重んじ、働きアリのように一つの任務を行うためだけの道具のような印象なので、このスタジオから軍隊のような印象は全く受けない。あいさつ、時間厳守等の規律などは社会人として当たり前だし普通のこと。もし、外苑スタジオを軍隊だと言う人がいるのなら、規律や決まりなどが多いことが軍隊だと思う人だと思う。
軍隊度10%(在籍2年8カ月 男性)
軍隊というほど全員の意識やスキルが高い訳ではない。その反面、軍隊と同じくらい生活を共にする時間は長いし、一緒に戦っている感覚がある。
軍隊度30%(在籍1年5カ月 女性)
入社したての研修中の頃は、求められていることの理由がはっきりと理解できないため、強制されている気持ちが強かった。ただ、今では全てが必要であるから求められているのだと理解しているので、それを軍隊的だとは思わない。
しかし、一人一人違った個人である中で、本来なら時間をかけてでも、それぞれに合わせた成長を促すことができればよい。ただし、本当に本人のためを思えば、成長スピードも重要であり、厳しくならざるを得ない点で、軍隊のように感じることはあるのかもしれない。
軍隊度30%(在籍1カ月 女性)
このスタジオに入る前は「外苑スタジオはめちゃくちゃきびしいよ。」と言われていて、軍隊みたいなスタジオなのかな?とも思っていました。そのため、初日は本当に身構えていました。
ですが、社会に出てきてきびしいのは当たり前だし、本当に軍隊のようなスタジオだったら、やり方は1つ。自分なりのやり方なんて許されないはずだと思っていました。
その中でも、先輩方は自分なりの効率のいい仕事のしかたをしていて、それを見て私の中での軍隊感はなくなりました。
軍隊度45%(在籍1年 男性)
確かに厳しいし大変だが、軍隊のようではないと思う。それでもキツいしルールもたくさんあるので、その意味では軍隊度があるのかなと思う。ただし、乗り越えた先に何かがあると信じているからやっていける。
軍隊度60%(在籍2カ月 男性)
スタッフの動きの速さはすさまじい。仕事中はもちろんであるが、例えばスタジオ内でスタッフ同士の飲み会をした時、食事の準備や片付けのスピードが異常に素早い。
しかし、鬼教官がいない(まだ自分がその面を見ていないだけかもしれないが)ので、60%でとどめておく。
以上、現役スタッフの声でした。
色々意見はあるようですが、僕的には、みんなの当初の入社の目的だった「フォトグラファーになること」をなるべく多くのスタッフが実現してくれればそれでいいです。そこに至るプロセスは、そのなるべく多くのスタッフが最良の結果を得られるためにあります。
そもそも外苑スタジオは「軍隊的」だから、多くのスタッフがフォトグラファーになっている、なんて単純なものではありません。それが事実なら、自衛隊出身の方はみんなフォトグラファーになってますから。
お後がよろしければ、以上であります。敬礼!