新卒者を採用している撮影スタジオは今、どこも来期に向けて求人真っ盛りです。僕のいるスタジオもご多分に漏れません。
そこで、普段採用面接をしている僕の立場から、何か書いてみようと思い立ちました。で、そもそも面接に来られる方はどういったことを考えて挑まれているんだろうと気になり、アマゾンのカスタマーレビューで評価の高かった「面接」の攻略本を買ってみました。
それが、この中谷彰宏さんの『面接の達人』(ダイヤモンド社)です。他の本を読んではいないのですが、面接に挑まれる方にとって、とても良い本だと思いました。
この本に書かれている通りに完全武装されてきた方の面接官を僕がやったなら、採用してしまう率大幅アップは間違いありません。
そんなこと、僕が言っちゃっていいのか?
はい、大丈夫です。たぶん。。。
なぜかと言えば、僕のいるスタジオに限ってのことかもしれませんが、外苑スタジオの採用基準ってすごくシンプルですから。それよりも、入社してからが大変なので、本当にうちのスタジオで大丈夫?って心配のほうが大きいのです。
たぶん、同業他社さんのほとんどは、そのスタッフが将来カメラマン(写真家・フォトグラファー)になるかどうかについては、そのスタッフの自主性に任せているところが大半だと思います。素晴らしい環境は提供するけど、成るか成らないかは個人の自由、ってスタンスです。
企業として当然の姿勢ですし、そこに問題はまったくありません。
それに比べれば、僕のいるスタジオは、入社後急ピッチに覚えなければならないことやマスターしなければならないことがたくさんあります。研修が明ければ、日ごろのスタジオワークやロケアシスタントの仕事だけでも充分忙しいのに、月2回は写真作品を提出しなければなりません。
しかも、自分の実名と一緒に作品がネットで公開されてしまいます。まだ、プロにもなっていないのに、恥ずかしい写真をおいそれとだせないプレッシャーに苦しまなければならないのです。
また、入社から2年も経つと、カメラマンになるための次のステップをどうするか考えるのが当然の社風です。仮に、このスタジオに居てカメラマンにならないなんてことが頭をよぎろうものなら、「え?じゃーなんのためにここに居るの?」ってみんなから質問攻めにあいます。
だから、僕のいるスタジオに入社しようなんて奇特な人には同情あるのみ。でも、やるからにはみんなで頑張ろうぜってスタジオです。
『面接の達人』さえ読まなければ、こんなに大変な思いをすることもなかったのに!って後悔しないように、くれぐれもご注意ください。