ジャーマネを机に座ってウトウトしているだけのおっさんと思うな

 

 スタッフが日報の「自分自身の声」欄にこんなことを書いていました。

 

 「人を注意するということは、自分は完璧でなければいけない。突っ込まれるところがあると後輩からの信用や信頼がなくなる。今の自分には、まだまだツッコミ所がたくさんある。後輩をしっかりと叱れる先輩になれるよう、もっと努力する。」

 

 とても真面目で人当たりも良く、誰に対しても優しいスタッフです。その彼が心に浮かんだことをストレートに書いてくれたのだと思います。

 

 でも、マネージャーの僕は、このスタッフにダメ出しをしなければなりません。「田辺にうるさいこと言われるくらいなら、日報に自分の気持ちを正直に書くのは金輪際やめよう。」となってしまわぬように気を配りつつ、そのスタッフが健康的で正しい方向に考え方を修正するように促します。

 

 

 そもそも、これって考え方の順番が逆なのです。

 

 『努力して』→『完璧になって』→『人に注意できるようになる』

 

 ではなく、

 

 『人に注意して』→『完璧にならざるを得なくて』→『努力するようになる』

 

 と、あるべきなのです。

 

 

 まずは自分が完璧になることを目指していたら、人は「まだまだ自分は完璧ではない」という場所に安住してしまいます。ぬるま湯に浸かっていることに気付いた時には、外が寒くて出るに出られない状態では、何のためのスタジオアシスタントかって話です。

 

 冒頭のスタッフの考えは、このスタジオの仕事が、公務員のように何十年と続ける仕事であるのなら、間違った考え方ではないのかもしれません。でも、スタジオは、単なる通過点であり、いずれは踏み台とするべき場所です。

 

 スタッフはカメラマン(写真家・フォトグラファー)を目指す限り、とっとと、どんどん仕事を覚え、姿勢を身につけ、コミュニケーションを学び、出来る人となって次なるステージに上がっていかなければなりません。

 

 

 日本中や世界中の誰もが見たことのある写真や映像を撮っている人、ビックリするほどのお金を稼いでいる人、ノンストレスで自由気ままに生きてる人、みんなこのスタジオに居た時から強烈に先と現実を見据えて努力していました。

 

 すべては自分次第。

 スタッフ、がんばれ!!

 

 

 

 ジャーマネがウトウトしててもね。