今、僕のいるスタジオでは新しいホームページを作成中です。実際に構築しているのは制作会社さんですが。
で、その内容やデザインを先方と相談しながらあれこれ考えているのですが、リクルートページがどうもしっくりきません。一般企業によくあるHPのように、リクルーターに向けて自社に勤めるメリットをわかりやすく伝えるってやり方が、うさん臭く思えてならないのです。
「外苑スタジオに勤めれば、あなたもフォトグラファーになれます!」って言ったらウソになってしまいます。だからといって、「…勤めれば、あなたの可能性が広がります!」って、オブラートに包んで責任をとらずに済む言い回しに逃げるのも悔しい。
一般的にリクルーターは、その会社に勤めるメリットを知りたがると聞きます。でも、実際スタジオに勤める人が得られるものって、その人次第です。
どんなに立派なスタジオだろうと、どんなに恵まれた環境だろうと、やる人はやるし、やらない人はやりません。やる人にやらざるを得ない理由があるように、やらない人にもウンコみたいな理屈があるからです。所詮ウンコですが。
例えば“仕事”とは、我慢して誰かの指示に従い作業する時間のことだと思い込んでいる人に、プロフェッショナルの醍醐味や苦労を理解しろと言っても無理な話です。
このプロの仕事という考え方がすでに身についている人なら、その人は放っておいても一人で勝手にフォトグラファーに近づいていきます。でも、こんなタイプはごく少数派。
多くの人は、自分を取り囲む環境の中で様々な経験を通して、自分の考えの甘さに気付き、プロがあるべき姿を悟っていきます。それを受け入れ、身につけていくべく自分を変えることが出来れば、フォトグラファーに近づいていくことでしょう。
もちろん、遅かれ早かれ消えていく人もいます。何をどう変えればいいのかがわからなかったのか、何も変えたくなかったのか、それとも自分は天才だと信じていたのか。それは、本人にしかわかりません。
そんな中でスタジオに出来ることといえば、プロフェッショナルという考え方への気付きをスタッフ一人ひとりに積極的に促していくことくらい。こんなこと、ホームページでわかりやくす説明するなんて無理に近い話です。
あ~困った。うーん、どうしよう。でも、これが真実だし。
って、ことをリクルーターの方は理解してくれたらいいなーと思う今日この頃の僕なのです。