頑張れモンゴロイド

 

 午前中、ニューヨーク在住のスタジオOBと電話で話す機会があったので、僕はついでに新型コロナに関する向こうの状況を聞いてみました。

 

 普段は風邪やインフルエンザに罹ってもマスクをする習慣のないアメリカの人達ですが、彼によれば今は大多数の人がマスク姿、手にはゴム手袋をして街を歩いているとのこと。また、アジア系の人には近寄りたくないという態度が露骨だそうで、地下鉄に乗れば周りの乗客が皆、潮が引くように自分たちから遠ざかっていくそうです。

 

 彼が現在アシスタントを勤める日本人フォトグラファーの事務所&スタジオでは、以前なら撮影の度にクライアントが来て撮影に立ち会っていたそうです。でも、今回の新型コロナ騒ぎ以来パタリと来なくなったとのこと。すべてネットのテレビ電話でやり取りし、一度も会うことなく撮影が完結。これまでは普通に顔を合わせていた人たちですら、NY在住アジア人にも近寄らないという徹底ぶりには、ただただ呆れるばかりだそうです。

 

 

 

 昔、僕の知り合いがアメリカ人男性と付き合っていました。その彼が来日した際、自分がいかに健康に気遣っているかを語り、当時はまだ日本で珍しかったローファットミルク(低脂肪牛乳)を求めて、あちらこちらのスーパーを探し回ったそうです。「なんでこの国にはローファットが無いんだ。信じられない。」とか言いながら。で、やっと探し当て念願のローファットを買い物カゴに入れた彼は、一緒にこれまた当時はまだダイエットタイプが出ていなかった砂糖たっぷりのクラシックなコーラをカゴに入れたとのこと。ペプシとコカ・コーラの違いを熱く語りながら。

 

 懐が深い我らアジア人と違って、あちらの人は思い込みの激しい方が多いのかもしれません。このまま地球規模の感染拡大が続けば、白人やヒスパニック・アフリカ系の新型コロナ感染者数が、我々アジア人のそれを超える日はいずれ来ると思います。それでも、NYの人々は我々アジア人を避けるのか、ちょっと興味深い問題です。

 

 アメリカの人はみんな、知り合いの元カレのように脂肪はダメでも砂糖はOKな人たちなのか。悔しいけど、それなら新型コロナの問題が収まるまで、NYではアジア系の人が避けられ続けるのかもしれません。負けるなモンゴロイド(黄色人種)。頑張れ地球人!!